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内視鏡検査の食事について

胃や大腸の内視鏡検査を受けることになった際、多くの方が気になるのが食事ではないでしょうか。「何を食べていいの?」「いつから食事制限が必要なの?」といった疑問は尽きません。

内視鏡検査で正確な診断を得るためには、検査前の適切な食事が非常に重要です。
この記事では、内視鏡検査の種類別に、検査前日から当日までの食事の注意点や、避けるべき食品、おすすめの食品について、分かりやすく解説します。

 

 

なぜ内視鏡検査前に食事制限が必要なの?

内視鏡検査は、胃や大腸の中をカメラで直接観察する検査です。
このとき、消化しきれなかった食べ物の残りカスが残っていると、正確な観察が妨げられてしまいます。

  • 胃内視鏡検査(胃カメラ):
    検査当日に胃の中に食べ物が残っていると、病変(炎症、潰瘍、ポリープなど)が見えにくくなります。また、吐き気を催しやすくなることもあります。

  • 大腸内視鏡検査:
    大腸に便が残っていると、カメラの視野が遮られ、小さなポリープなどを見逃す原因になります。検査前の食事制限と下剤の服用は、大腸を空っぽの状態にするために不可欠です。

胃内視鏡検査(胃カメラ)の食事ガイド

胃カメラの食事制限は、大腸内視鏡検査に比べて比較的シンプルです。

検査前日

  • 夕食はクリニックからの指示があった時間までに済ませ、消化の良いものを摂りましょう。
  • 避けるべき食品:
    • 消化の悪いもの: 肉類、脂っこいもの、揚げ物、ラーメン、きのこ類、海藻類、ごぼうなどの繊維質の多い野菜
    • アルコール: 検査の正確性に影響を与えるため、控えましょう。

検査当日

  • 絶食: 検査開始時間までは、食事は一切摂れません。
  • 飲水: 検査時間の2時間前までは、水やお茶などの透明な飲み物は摂取できます。
  • 避けるべき飲み物: 牛乳やジュースなど、色のついた液体や不透明な飲み物は避けましょう。

大腸内視鏡検査の食事ガイド

大腸内視鏡検査は、検査前日から徹底した食事制限が必要です。

検査前日

検査前日は、消化に良い食品を選び、食物繊維を極力避けることが重要です。

  • おすすめの食品:
    • 主食: 白米、おかゆ、うどん(具なし)
    • たんぱく質: 白身魚、鶏むね肉(皮なし)、豆腐
    • その他: 食物繊維の少ないパン、卵、透明なスープなど
  • 避けるべき食品:
    • 食物繊維の多いもの: きのこ、海藻、こんにゃく、ごぼう、きのこ、豆類
    • 種子の多いもの: イチゴ、キウイ、トマト、ゴマ、スイカ
    • 脂質の多いもの: 肉類、ラーメン、天ぷら、揚げ物
    • その他: アルコール、牛乳、乳製品

検査当日

  • 食事: 検査当日は絶食です。
  • 飲水: 病院から渡される専用の下剤を指示された時間から飲み始めます。下剤を飲む際は、水やお茶をたくさん飲むことが推奨されます。
  • 下剤服用後の注意:
    • 下剤を飲み始めると、数時間後に便意が強くなります。トイレにすぐにいける場所で過ごしましょう。
    • 便が透明な黄色い水になるまで、下剤を飲み切る必要があります。

当院では検査食をお勧めしております!

検査食は、消化しやすく食物繊維が少ないメニューがあらかじめセットになっており、何を食べれば良いか悩む時間を減らすことができます。

検査後の食事について

検査後は、胃や大腸がデリケートな状態になっています。

  • 胃内視鏡検査後: 検査直後から食事は可能ですが、まずは消化の良いものから始めましょう。
  • 大腸内視鏡検査後: ポリープを切除した場合、1週間程度は消化の良い食事を心がける必要があります。
    アルコールや刺激物の摂取は控えましょう。

 

まとめ

内視鏡検査は、早期発見・早期治療のために非常に重要な検査です。
適切な食事管理は、検査の精度を高め、再検査を避けるためにも欠かせません。

クリニックからの指示をよく確認し、ご自身の体調に合わせて無理のない食事制限を行いましょう。
もし不安な点があれば、遠慮なくご相談してください。