【専門医が解説】内視鏡検査とは?胃・大腸カメラの違いと、知っておきたい「内視鏡」の豆知識
「最近お腹の調子が悪いけれど、内視鏡検査って結局何をされるの?」
「胃カメラと大腸カメラ、内視鏡検査って何が違う?自分はどれを受けたらいいんだろう?」
当院に来院される患者様からも、こうしたご質問をよくいただきます。
「内視鏡」という言葉は身近になりましたが、実際にそれがどのような役割を持つものなのか、詳しく知る機会は意外と少ないものです。今回は、内視鏡専門医の視点から、「そもそも内視鏡って何?」という基本から、胃と大腸の検査の違いについて、分かりやすくお話ししていきます。
そもそも「内視鏡」って何?
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「内視鏡」と聞くと、なんだか怖そうなイメージを持たれるかもしれませんが、実は、先端に高性能な小型カメラとライトがついた、とても繊細で優れた「医療機器」です。
細くしなやかな管(スコープ)の先に、目では見えない暗い体内をパッと照らすライトと、高画質な映像を映し出すカメラが搭載されています。この医療機器を体の中に入れることで、私たちは外側からは決して見ることができない「粘膜」の状態を詳細に観察することができます。
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「直接診る」からこそ分かること
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バリウム検査や超音波(エコー)検査は、いわば外側から「影絵」を見ているようなものです。
一方、内視鏡という医療機器の最大のメリットは、粘膜の状態を「リアルタイムで直接、医師の目で見る」ことができる点にあります。わずかな色の変化や、ミリ単位の凹凸も見逃さず確認できるため、現代の医療、特に「がんの早期発見」において、これ以上ないほど強力な味方になってくれる道具なのです。
胃カメラと大腸カメラ、具体的に何が違うの?
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さて、ここからは本題である消化器の内視鏡についてです。内視鏡検査には、大きく分けて「上部(胃カメラ)」と「下部(大腸カメラ)」の2つがあります。
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胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)
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診る場所:喉、食道、胃、十二指腸。
入り口:口、または鼻(経鼻内視鏡)。
目的:胃がん、食道がん、胃潰瘍、ピロリ菌の有無、逆流性食道炎などのチェック。「胃が痛い」「胸焼けがする」といった具体的な症状があるときはもちろんですが、実は特に症状がなくても、40歳を過ぎたら一度は受けていただきたい検査です。粘膜の状態を定期的に把握することで、大きな病気を未然に防ぐことができます。
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大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)
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診る場所:直腸から盲腸まで(大腸全体)。
入り口:肛門。
目的:大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、血便の原因調査など。大腸は長さが約1.5メートルもあり、非常にヒダが多い臓器です。そのため、CTやエコーでは小さな異変を見つけるのが難しい場合があります。内視鏡という医療機器を使って、ヒダの裏側まですみずみまで直接確認することが、ポリープなどを見つける一番確実な方法になります。
「痛そう・苦しそう」というイメージを、私たちは変えたい
内視鏡と聞くと「オエッとなりそう」「痛そう」と身構えてしまうのは、当然のことです。特に大腸カメラは、心理的な抵抗もある方も多くいらっしゃいます。しかし、今の内視鏡検査は、患者様の不安や負担を減らすために日々進化しています。
鎮静剤の使用:うとうとと眠っているような状態で、気づけば終わっている検査を目指しています。
極細スコープ:鼻から入れる細いカメラ(経鼻内視鏡)なら、舌の根元を刺激しないので、えずきを抑えて楽に受けられます。
炭酸ガス:検査後のお腹の張りを早く解消するために、空気に代わって吸収の早い「炭酸ガス」を使います。
豊中市の皆様に「これならもっと早く受ければよかった」「思ったより楽だった」と言っていただけるよう、当院では最新の設備と、患者様一人ひとりに合わせた丁寧な技術を組み合わせて、負担の少ない検査を追求しています。


